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セイヨウゴボウ(キバナバラモンジンとバラモンジン)

キバナバラモンジンとバラモンジン(フランス名それぞれscorsonere、salsifis)はどちらもセイヨウゴボウであるが、かつて、二つはまったく同じものだと言って呆れられた料理上手の主婦がいた。

たぶん彼女は両者をしっかり観察したことがなく、キバナバラモンジンの直根は黒っぼく、バラモンジンのそれは古い象牙のようなクリーム色をしているということを知らなかったにちがいない。

しかし、市場にならぶゴボウには花や葉がついていないので、キバナバラモソジンの軽く波打つ卵形の葉や黄色い花も、バラモソジンの細く尖ったすべすべの葉や紫がかった緋色の花も、われらが主婦は見ることができなかったのだから、彼女のおかした小さな誤りは許されてしかるべきものである。

葉ひとつ比べてみても、キバナバラモンジンとバラモンジンではえらくちがう。

フラソスで最初にバラモンジンに注目したのは、養蚕にも功績のあったルネッサソスの著名な農学老、オリヴィエ・ド・セールである。

彼はセルシフィ(sersifi)と呼んだが、それはバラモンジンの自生地が小石の多いところからイタリア人たちがつけた"石をこするもの"という意味のサッセフリカ(sassefrica)からとった名である。

当時イタリアではバラモンジソがよく食べられていたが、すぐにスペイソ原産のキバナ。

ハラモンジソに圧倒されてしまう。

キバナ。

ハラモンジンのフラソス名であるスコルソネールももともとはイタリア語で、"マムシ"という意味である。

これは、キバナバラモソジソの根が、スペイソのカタロニア地方によくいる、マムシよりもさらに強い毒をもつエスコルスという名の毒ヘビにかまれたとき、いちぽんの解毒剤になると考えられていたためだ。

キバナバラモンジンの汁をかけるだけで毒ヘビは麻痺状態になるので、そうしておいて口から汁を流しこんでやればヘビは死ぬ、と当時の人々は言っている。

そのキバナバラモンジンの薬効はアフリカから連れてこられた奴隷がスペイン人に教えたのではないかという説がある。

それはマティオールの説で、ルクレールが次のように紹介している。

「たくさんの刈取り人が畑で毒ヘビにかまれて危険な状態になるのを見て、彼はアフリカで見たヘビの毒に効く草のことを思い出し、それを見つけ、かまれた者たちにその植物の根の汁を飲ませた。

すると全員がなおった。

彼はこの療法を誰にも教えたくなかった。

治療行為をやめさせられるのではないかと恐れたからである」このような療法は、いわゆる〈表徴の理論〉に合わない。

〈表徴の理論〉では、キバナバラモンジソの根はヘビのようにくねくねと曲がっていなければならないからである。

ところが、その根はヘビのようにはまったく見えない。

これはどんな規則にもある例外というわけか。

ともかく、キバナバラモンジンは真の万能薬という評判をとるが、それでも食品として成功をおさめた。

ルイ十四世の菜園を管理していたラ・カンティニーは、「(キバナバラモンジソは)火を通すとたいへんおいしく食べられる主要な根菜のひとつで、味覚の喜びだけでなく、体の美ももたらしてくれる」と書いている。

キバナバラモンジソとバラモンジンは、春に種まきし、十月から収穫にはいる、いわゆる冬グリーンフィールド野菜である。

糖質の含有量は、バラモンジンが一二%、キバナバラモンジンが二〇%。

このため、ふつう、キバナバラモンジンのほうが好まれる。

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