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栄養素

都会の子供たちは、ルイ十六世がボタソ穴にさしたジャガイモの花をもはや知らないし、塊茎の形さえ知らない。

シャガイモはきれいに皮をむかれ、四角か平行六面体に切られて売られているのだ。

子供たちはまた、冷凍魚はなぜクストーの海洋ドキュメンタリーに出てくる魚とすこしも似ていないのだろうと、不思議に思っている……。

ジャガイモの栄養価はたいへん高い。

約七八%が水分で、おもに澱粉からなる糖質(炭水化物)が一五%から二〇%を占める。

ただし蛋白質は一、二%しかない。

蛋白質がいちばん多い種類は、火を通しても崩れない。

火を通して崩れるものは、澱粉をとるのに向いている。

脂質は微量しかない。

ビタミンB1、B2、Cを含むが、それらをとくに多く含んでいるのは皮である。

しかも皮をむいて火を通すと、ビタミン類は四〇%ほど失われてしまう。

また、皮を厚くむきすぎると、塊茎の外側に集中しているビタミンCが失われる危険性がある。

ジャガイモはしたがって、火を通すとたいへん消化しやすくなる、糖質に富むすぐれた食品と言える。

しかし、蛋白質や脂質はわずかしか含まないので、それらをほかの食品でとる必要がある。

エネルギー量は、調理したジャガイモ百グラムあたり八十五キロカロリーである。

これはレンズマメ、コメのエネルギー量(両者とも八十七キロカロリー)に近い。

熟した新鮮なジャガイモは、有毒物質のソラニンを微量しか含まない。

しかし、緑色になって発芽したジャガイモは、ソラニンを○・〇二%も含んでいることがある。

この毒は芽の部分にとくに多く、食用にはされない実や葉にも多い。

だから発芽したジャガイモを食べるとソラニン中毒を起こすことがある。

胃腸炎、嘔吐、血尿、神経過敏などがその症状で、食料不足や戦争のさいによく見られるが、人間よりも家畜にもっと頻繁に見られる。

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