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天敵

人々はすぐに興味深い事実に気づく。

ハムシの祖国のアメリカでは、この甲虫は大暴れできず、めちゃくちゃな損害をもたらすということはなかったのだ。

天敵がいたのである。

それは背に二つの黒い斑点をもつ赤いカメムシだった。

そのカメムシは、野生のナス科の植物の上にいるコロラドハムシだけを襲った。

そこでドイツ人はこのカメムシをアメリカから運びこんだ。

カメムシはハムシとその幼虫に毒液を注入して麻痺させ、体液を文字どおりストローで吸うように吸う。

この捕食はジャガイモの葉の上でおこなわれるため、麻痺させられたハムシは葉にしがみつけなくなって落ちる危険が生じるが、カメムシは鉤がついている管状の口器で獲物をひっかけて落とさぬようにしながら体液を吸う。

口器はストローであるとともにフックでもあるのだ。

が、残念なことに、このカメムシは寒さに弱く、ドイツに運びこまれたものたちは冬を越せなかった。

そのため、あらゆる種類の代替案が試された。

たとえば、砒素入りの乳液、学童たちによるハムシの採集、デリス(蝶形花冠と爽入りの実をもつインゲンマメで、グリンピースと同じマメ科の植物)の根に含まれる殺虫成分であるロテノンのような植物性殺虫剤の利用。

しかし、最良の解決方法は、言うまでもなく、選抜や交雑や突然変異(あるいはそのすべて)を利用してコロラドハムシに抵抗力のある品種をつくることだろう。

人間はまだそれに成功していない。

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